
税理士を探す方法は幾つもありますが、最近メジャーとなっているのは、この「税理士紹介サイト」で探す方法かもしれません。
その他の方法について知りたい方は、こちらの記事もご覧になってみて下さい。
「事業を始めたけど、税金や会計がよくわからない」「相続が発生したけど、申告する必要はあるの?」となれば、多くの人は「税理士の先生に依頼したい、相談したい」と考える事でしょう。 しかし大抵の場合、「でも、そもそも税理士って …
この「税理士紹介サイト」ですが、最近登場したわけではなく、実はかなり前から一部の企業がサービスを提供していました。一般的に知られるようになった理由は様々ありますが、副業が解禁されるなど、多くの人の税金に対する意識が高まっているという証しかもしれませんね。
しかし、サイトの数もかなりあるため「どれを選んだら良いか分からない」という人も多いかと思います。
また、「そもそも、税理士紹介サイトってどうなの?」と、サイト自体に不安を覚える人もいるようです。
そこでこの記事では、税理士紹介サイトで税理士を探す「メリット・デメリット」や、おススメの税理士紹介サイトをご紹介しようと思います。
目次
税理士紹介サイトの仕組み
まず、税理士紹介サイトの仕組みから見ていきましょう。
サイトによって多少の違いはありますが、概ね仕組みとしては、下のような流れとなっています。
まず、依頼者であるアナタが税理士紹介サイトへと登録し、そのサイトがアナタの条件に合った税理士を紹介します。そこで、実際に面談し、アナタがその税理士を気に入れば顧問契約が開始するというシステムです。
この際、依頼者であるアナタと税理士紹介サイトの間では金銭のやり取りは発生しません。
上記のように、依頼者から税理士に支払われる顧問料や決算料に応じて、税理士が紹介サイトに対し「手数料」を支払うため、依頼者とサイトとの間では金銭のやりとりは発生しないという仕組みです。
この為、税理士にとっては大変ですが、依頼者にとってはお得な方法だと言えるでしょう。
紹介サイトで税理士を探す「メリット・デメリット」
それでは次に、こうした税理士紹介サイトで税理士を探すメリット・デメリットについてご紹介します。
メリット
まずはメリットとして考えられる事から。
- 多くの税理士の中から選べる
- 何度面談しても無料
- コーディネーターが仲介してくれる
- 知人の紹介に比べ「しがらみ」が無い
では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
多くの税理士の中から選べる
まずは「多くの税理士の中から選べる」という事。
現在、日本国内に存在する税理士の人数は、約8万人いると言われていますが、その全てが自社のホームページなどを開設している訳では無く、「能力はあるのに埋もれている」という方もたくさんおられます。
税理士の本業は「税務代行」ですから、中々そういった方面まで手が回らないという理由もあるのでしょう。
依頼者側からすると、「依頼したいけど、何処にいるのかわからない」という状態ですから、こうした税理士紹介サイトの存在というのは、依頼者と税理士の双方にとって有難い存在といえます。
もちろん、全ての税理士事務所がこうしたサイトに登録している訳ではありませんが、サイトによっては数千人規模で税理士の登録がある場合も。
たった一人から選ぶより、多くの税理士の中から選ぶほうが、ミスマッチも起こりにくいと言えるでしょう。
何度面談しても「無料」
次が「何度面談しても無料」という事。
依頼者側からすると、納得するまで税理士を探したいと考えるでしょうが、出来るだけ費用は抑えたいところです。
一般的に、税理士も弁護士と同じく、ちょっとした相談においても「相談料」が発生する事がありますが、これらの税理士紹介サイトを利用すれば、「面談の」費用は全て無料となります。
ですから、費用を気にせず安心して税理士探しに専念する事が出来ます。
コーディネーターが仲介してくれる
そして次が「コーディネーターが仲介してくれる」という事。
実はこれが、この税理士紹介サイトの一番のメリットかもしれません。
例えば依頼者側からすると、出来るだけ顧問料などの費用は安く抑えたいところですが、税理士に面と向かって「安くしてください」というのは、なかなか気を遣いますよね。そこで、このコーディネーターに仲介に入ってもらう事で、言いづらい事も言いやすくなるという訳です。
また、税理士に聞きづらい事もコーディネーターには尋ねやすいという事もあるでしょう。
それぞれの紹介サイトごとにコーディネーターの質も変わりますので、そこはサイトの選択次第といったところです。
知人の紹介に比べ、「しがらみ」が少ない
そして最後が「知人の紹介に比べ、しがらみが少ない」という事。
これまで、税理士を探す方法としてメジャーだったのが、この「知人を介して」という方法でした。要は、知人に「どこか良い税理士いないかな?」と尋ね、「だったら、ウチの先生紹介してあげるよ」という流れで依頼に至るという事。
この「知人の紹介」のメリットとしては、事前にその税理士の能力や人間性などを詳しく知ることが出来るという点があるのですが、反面、自分に合わなかった場合は知人の手前、中々契約の打ち切りを言い出せないという点がネックとなります。
その知人が取引先であれば尚更ですよね。
その点、こうした税理士紹介サイトであればそうしたしがらみも無く、その税理士が気に入らなければ、いつでも気にせず変更できるというメリットがあります。
意外と盲点ですが、このメリットは大きいと言えます。
知人の紹介で税理士を探す方法について知りたい方は、こちらの記事も参考になると思います。
現在、税理士を探す方法は様々ありますが、昔からこの「知人の紹介」という方法が、最もポピュラーな方法として知られています。 その他の方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。 &nb …
デメリット
上記を見ると良い事ばかりのようにも思えますが、デメリットもそれなりにあります。
- 面談した税理士が担当するとは限らない
- サイトによっては、当たり外れが大きい
- やる気のない税理士に当たる事も
- コーディネーターの対応がいまいちなサイトも
では、こちらもそれぞれ見ていきましょう。
面談した税理士が担当するとは限らない
まずは「面談した税理士が担当するとは限らない」という事。
通常、規模にもよりますが、税理士事務所というのはトップに所長税理士がいて、その下に社員税理士や資格のない担当者がいるといったイメージです。ですから、顧問先全てを所長税理士が担当する訳では無く、その事務所の職員が手分けして担当する事になるというのが実際のところです。
仮に、アナタと面談した税理士が所長だとして、アナタはその所長に非常に好感を持ったとしましょう。しかし、いざ顧問契約の段階となり、実は新入社員が担当者になったなんて事はよくある話です。
ですから、面談での感触が良かったとしても、必ずそこで「ところで、担当は先生がしてくれるのでしょうか?」と、しっかり質問しておきましょう。
こちらに関しては、他の記事でも詳しく説明していますから、よければそちらもご覧になってみて下さい。
税理士を探す方法は様々ありますが、いずれの方法を選択したとしても、契約前にまず「面談」を経てからの契約となるはずです。 これまで、幾つかの税理士事務所と契約したことのある人からすれば、この面談において様々な内容を質問する …
サイトによっては「当たりはずれ」が大きい
次に、「サイトによっては当たり外れが大きい」という事。
上記メリットにおいて、「多くの税理士の中から選べる」とお伝えしましたが、こう聞くと「そうか、じゃあ、税理士の登録者が多いサイトが良いのかな?」なんて風に考えるかもしれませんね。
しかし、単に「税理士の登録者数が多ければ良いサイト」とはなりませんので、ご注意ください。
当サイト管理人は税理士ではありませんが、これまで一緒に仕事をした税理士の人数で言えば100人以上、業界内の評判を聞いている税理士を含めれば数百人の税理士を熟知しています。
その経験をもとに言わせてもらうと、とある税理士紹介サイトなどは、「質の劣る税理士が数多く登録しているなぁ~」という印象を受ける事も。
もちろん、その中には優秀な税理士も混じっているので、一律に「このサイトはやめたほうが良い」とはなりませんが、「とにかく登録税理士を増やそう」としているサイトは注意が必要です。
こうしたサイトに登録すると、紹介される税理士が次から次へと「はずれ」になる可能性があるので、サイト選びは慎重に行いましょう。
やる気のない税理士に当たる事も
そして次が「やる気のない税理士に当たる事も」あるという事。
前述した「当たりはずれがある」なかの「はずれ」という事ですが、これは一概に「能力が低い」という事ばかりではありません。というのも、この税理士サイトを介しての依頼というのは、依頼者側は原則無料ですが、税理士側はサイトに対して手数料を支払わなくてはならないというルールがあります。
このため、税理士側からすると「いくら頑張っても赤字なんだよなぁ~」という思いから、少しでも負担を減らそうと考える人もいます。
このような税理士は少数ですが、中にはこのような税理士もいるという事は覚えておきましょう。
コーディネーターの対応がイマイチなサイトも
そして最後が「コーディネーターの対応がイマイチなサイトも」あるという事。
どこのサイトも、税理士と依頼者の橋渡しをするコーディネーターを配していますが、全てのサイトのコーディネーターが優秀という訳ではなく、中には税理士業界に全く無理解なコーディネーターが在籍しているサイトもあります。
仲介者がいてくれることが利点であるのに、その仲介者であるコーディネーターの能力が劣るなら、なんのメリットもありませんよね。
ですから、登録後「んっ、ここのコーディネーターは大丈夫か?」と疑問を抱くようなら、すぐにでも別のサイトに依頼したほうが良いでしょう。
おススメの税理紹介サイト3選
それでは、上記のメリット・デメリットも踏まえ、当サイトがおススメする税理士紹介サイトをランキング形式でご紹介したいと思います。
税理士紹介センター(ビスカス)
- 運営会社:株式会社ビスカス
- 紹介実績:12万件以上
紹介実績 5.0 登録税理士数 4.0 税理士の質 4.0 税理士紹介エージェント
- 運営会社:パスクリエイト株式会社
- 紹介実績:?
紹介実績 3.5 登録税理士数 3.5 税理士の質 4.0 この税理士紹介エージェント
は、紹介実績こそビスカスに及びませんが、「税理士の質」と「コーディネーター(こちらではエージェント)の質」を売りにしているサイトです。通常、どこのサイトもコーディネーターは、税理士には詳しくても会計には詳しくないという事が往々にしてありますが、こちらのエージェントは会計業界出身の方が多いようですので、税理士に聞けない事も詳しく教えてもらう事が出来ます。
このサイトに登録しない限り、どのような税理士が掲載されているかを確認できませんから、税理士の質については何とも言えないところですが、このサイトは登録する税理士を事前に選別する「審査制」を採用していますから、その辺は安心できるでしょう。とにかく「難しい事はコーディネーターにお任せしたい」という人に向いているサイトです。
税理士ドットコム
- 運営会社:弁護士ドットコム株式会社
- 紹介実績:8万件以上
紹介実績 4.0 登録税理士数 4.0 税理士の質 3.0
その他おススメ
当サイトがお勧めする税理士紹介サイトは以上となりますが、上記以外にも幾つかご紹介しておきます。
- 税理士紹介ネットワーク
- この税理士紹介ネットワークの特徴は、とにかく30代、40代の「若い税理士しか紹介しない」という点です。税理士の平均年齢は60代以上となっていますから、「若くてやる気のある税理士にお願いしたい」という人にはおススメです。その分、登録している税理士の数は減りますが、このサイトは「成約祝い金」という他のサイトにはないシステムがありますので、少しでもお得にと考えている人には向いているサイトです。
まとめ
如何でしたでしょうか。
税理士を探す方法はいくつもありますが、この「税理士紹介サイト」を利用する方法が、近年メジャーとなっているのにも納得頂けたかもしれません。
特に、「相続が発生して初めて税理士を探している人」や「事業を開始して税理士の依頼を検討している人」など、普段あまり税理士に触れる事の少ない人からすると、このコーディネーターの存在は大きいと言えます。
恐らく、こうした税理士慣れしていない人からすると「何を聞いたらいいか分からない」となるでしょうが、そこはコーディネーターがうまく対応してくれるので、心強いといえますね。