
前回の記事「こんな税理士には要注意! - 危険レベル1」では、「少し気を付けたほうがいい税理士」についてお伝えしました。
危険レベルとしては低いですが、ちょっと注意したほうがいい内容となっています。
今回はその続編として、更に注意したほうが良い税理士の特徴についてお伝えします。
あなたの税理士が、この記事の内容と合致するようであれば、税理士の変更についてすぐにでも動き始めたほうがいいでしょう。
目次
昔ながらの税理士タイプ
まず、税理士登録者数と、他士業との比較という記事でもお伝えしていますが、税理士の平均年齢は60歳以上となっているため、税理士業界は他の職種に比べ、かなり高齢の方が多いと言えます。
高齢者が一律に悪いとは言いませんが、税理士業界において、古い慣習が残る一因となっているのは否定できないと言えます。
以下は、そういった古いタイプの税理士の典型例ですが、「それが当たり前」と思っている人もいるかもしれません。
一律に悪いと判断できないかもしれませんが、現代においては「時代遅れ」としか見えませんので、敬遠する人が多い内容でしょう。
要注意税理士① - 横柄、偉そう
まずはこの「横柄、偉そう」という税理士。
「そんな税理士いるの?」なんて思いそうですが、少し前までは、むしろこういった税理士の方が多かったように思います。自身の事務所の職員に対して横柄な態度なのはもちろんですが、クライアント、つまり「お客様」に対しても偉そうに接します。
一般企業であれば、ちょっと信じられませんよね?
社員に対して横柄な態度の社長はいると思いますが、そんな社長でも、お客様に対しては丁重に対応する事でしょう。税理士と言えども商売ですから、お客様を大切にするのが当たり前だと思いますが、こういった古いタイプの税理士は、そんな事関係ありません。
酷い税理士になると、クライアントに対して怒鳴る事すらあります。
正直、「一体、アンタ何様なの?」とまで思えてしまいますし、もうここまで来ると、人間性の問題としか言えません。
こういった税理士ですから、もちろん同業者や他の士業の人間に対しても横柄な態度で接します。そうなると、自然と人は離れていきますから、いくら実力があったとしても、周りからの支援は望めません。
こういったタイプの税理士は、高齢者に多いのですが、稀に若い税理士でも先輩の姿を見て「ああ、税理士ってこういった態度で良いんだ」と勘違いし、真似をする人がいます。
アナタの税理士が「横柄」「偉そう」「怒鳴る」といった税理士なら、アナタを尊重するどころか、むしろ見下しているので、さっさと違う税理士に乗り換える事をお勧めします。
要注意税理士② - 「先生」と呼ばないと不機嫌
次が「先生」と呼ばないと不機嫌になる税理士。
正直これも、「えっ?」という内容でしょう。一般的感覚なら想像できないでしょうが、本当にいるのですから、税理士業界は不思議なところです。
以前、当サイト管理人はクライアントからの要望で、とある税理士と一緒に、打ち合わせする事となりました。
名刺交換を済まし、私がその税理士を「〇〇さん」と呼んだところ、かなりムッとされた事を覚えています。打ち合わせが終わり、そのクライアントから「困るよ~、あの税理士、先生って呼ばないと不機嫌になるんだから」と注意されました。
・・・正直、「どうでも良い」と思いますよね(笑)。
しかし、こうした税理士も昔は結構いたように思います。
「偉そうで横柄」な税理士もそうですが、どうもこういった古いタイプの税理士は、「教えてやっている」という意識が強いように感じます。だから「先生と呼べ」という事なのでしょう。
逆に、若い税理士の多くは、むしろ「先生と呼ばないでください」とおっしゃる方が多いように思います。
これは意識の違いかもしれません。こうした若い税理士は、「お客様と共に成長する」という意識が強く、謙虚な姿勢の方が多いです。もちろん、高齢の税理士にも謙虚な人がいますが、傾向としては若い方が多いでしょう。
高齢の税理士は、「座っていれば客が来る」という時代に生きている人が多く、税理士も客商売であるという意識が薄いのかもしれません。その点、若い税理士は「就職氷河期」などを経験し、景気が良かった時代を知りませんから、経営に対してシビアなのかもしれませんね。
自己中心的な税理士
以上は「昔ながらの税理士タイプ」について説明しましたが、昔ながらというだけあって、高齢者の税理士に多いという特徴があります。
しかし次に紹介する「自己中心的な税理士」というのは、年齢はあまり関係ないと言え、どの年齢層にも一定数の比率で存在します。
誰しも、自己中心的なタイプの人間とは付き合いたくありませんよね。これは、お金を払う相手であれば尚更だと言えるでしょう。お金を払っているから偉いなんて事はありませんが、多少の配慮はしてほしいと考えるのが本音かと思います。
要は「慮る(おもんばかる)」気持ちがあるかどうかという事。
自己中心的な人間とは、自分の事(利益)ばかりを考え、相手を慮る事が出来ない人です。残念ながら、意外とこういった税理士も目にします(どこの世界にもいますが)。
では、具体的にどういった内容なのかについて見ていきましょう。
要注意税理士③ - 専門用語を多用する
まずは、「専門用語を多用する」という事。
実はこれ、税理士に限らず、士業に多い傾向があります。
その理由としては様々ですが、中には「頭が良さそうに見えるから」「仕事が出来そうに見えるから」などと、劣等感丸出しの士業の方もいるので驚きです。
しかし一番の理由としては、「楽だから」というのが本音かもしれません。
税理士や士業というのは、法律を相手にする商売です。ですから、必然的に使う言葉も難しくなります。言わば、一般的な人々とは「使う言語が違う」という訳です。
依頼する側からすると、自分では難しいから専門家に頼んでいるのに、難しい言葉で返されると余計混乱してしまいますよね。
例えば、「疎明資料(そめいしりょう)」などと聞いて、すぐに理解できる人がいるでしょうか?
かなりくだけた表現をすれば「証明するための資料」という意味なのですが、初めて聞く人からすれば「最初から、そう説明してほしい」と思う事でしょう。
海外から日本に来た旅行者に対して、アナタは日本語で話しかけるでしょうか?アナタからすれば、その方が「楽」でしょうが、相手の外国人は困ってしまいます。
相手の事を考えれば、相手の母国語で何とか理解してもらおうと努力するでしょう。こうした単純なことに気が付かない税理士が、意外と多い事に驚きます。
要注意税理士④ - 自分の使用している「会計ソフト」を押し付ける
現在、世の中には多くの会計ソフトが販売されています。
結局、どの会計ソフトを使用しても、出来上がる決算書は同じなのですが、使い勝手が全く違います。
ほとんどの会計事務所は多くの顧客に対応するため、何種類かの会計ソフトを導入していますが、全て対応できている訳ではありません。ざっと数えただけでも、会計ソフトの数は20種類以上あり、値段も数十万円するものまであります。
税理士事務所からしたら、「少しでも経費を抑えたい」「職員が使い慣れたソフトが良い」という理由から、数種類のみの対応となってしまうのが正直なところです。
ただ、依頼者側からしても気持ちは同じだと言えます。
例えば、今まで「弥生会計」を使ってきたのに、税理士事務所を変えたことで、新しい税理士から「JDL会計」に変更してほしいと言われたとします。
税理士事務所からしたら、「JDLの方が使い勝手がいいですよ」とか、「サポートが整っていますよ」などと言うかもしれませんが、アナタからすれば「弥生会計で、十分満足しているのにな」と思うかもしれません。
しかし、税理士事務所の本音は、「データの収集が楽」「自分の事務所は弥生に対応していない」などという場合があります。これも結局は「自己都合」であり、クライアントに寄り添っているとは言い難いですよね。
今までの税理士より良くなるだろうと期待して変更したのに、逆に手間や費用が増えるようでは、その変更、考え直した方が良いかもしれません。
具体的にどのような会計ソフトが有名かについて知りたい方は、こちらの記事もご覧になってみて下さい。
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まとめ
如何でしたでしょうか?
今回の記事の特徴としては、「税理士業界の常識は、一般社会では非常識の場合がある」という事がお分かり頂けたかと思います。
昔に比べ、こうした税理士は減る傾向にありますが、まだまだ存在するのも事実です。世の中には8万人近くの税理士がいますから、もっとアナタに寄り添ってくれる税理士を探してみては如何でしょうか?
「避けたほうが良い税理士」について更に知りたいという方は、引き続きこちらの記事もご覧になってみて下さい。
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