
ここ数年、在宅ワークという働き方が注目されています。特に2020年は、新型ウイルス感染拡大防止のために、多くの企業がテレワークを導入したというのは記憶に新しいですね。
通勤時間が削減されるだけでなく、感染予防にもなるのですから、企業側だけでなく従業員側にとっても便利な働き方だと言えます。
世の中には様々な形態の在宅ワークがありますが、その中でも注目を集めているのが「オンラインアシスタント」という働き方です。
特に、これまでパートなどで働いていた主婦の方に人気があり、「これから面接を受けてみよう」と考えている人も多いかもしれませんね。在宅ワークのメリットなどについては、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
数年前から認知されつつあった「在宅ワーク・テレワーク」ですが、今年(2020年)に入ってからは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一気に注目される事となりました。 緊急事態宣言が解除された後も、一部の大企業などにおいては …
しかし、ネットなどを検索していると「オンラインアシスタント 面接 落ちた」とか、「〇〇(サービス名) 落ちた」などといった検索ワードが並んでいる事が多いため、「応募しても落とされるんじゃないの?」と不安に思っている人もいる事でしょう。
そこでこの記事では、こうしたオンラインアシスタントに応募して採用されるためには、どのような事に注意すべきかという事や、事前に対策すべき事などについて解説していきたいと思います。
目次
事実、合格基準はかなり厳しい
まず初めに知っておくべき事として、「オンラインアシスタントの合格基準は確かに厳しい」という事。
既に皆さんもGoogleやTwitterなどで検索しているかと思いますが、その中で「フジ子さん、落ちました」とか、「キャスタービズ、落ちた」などと書かれているのを目にしたことがあるでしょう。実はこれらの意見は、あながち嘘でもないのです(どちらもオンラインアシスタントで有名なサービスです)。
逆に、「合格しました」という情報がかなり少ないのですから、冷静に考えれば、やはり採用されるのはかなり難しいということが分かります。
では、こうしたオンラインアシスタントの合格率というのはどの程度なのかと言うと、概ね業界トップ企業で「100人応募して1人合格できる程度」と言われています。という事は「合格率1%程度」という事ですね。
難関国家資格でも合格率1%というのはまずあり得ませんから、確かに採用されるのはかなり難しいという事が分かります。
ただし、トップ企業でなければそこまで難しくない
とは言え、採用率1%などというのは一部のトップ企業だけですから、それ以外の企業に応募すればそこまでハードルは高くありません。
では、採用率が1%とされている業界トップ企業はどこかと言うと、
- フジ子さん
- CASTER BIZ(キャスタービズ)
- i-STAFF(アイ スタッフ)
概ね上記の3社となってきます。
ですから、上記3社以外のサービス会社であれば、採用される可能性も高まるという訳ですね。
出来るだけ業界トップ企業を目指すべき理由
しかし当サイトとしては、可能な限り業界トップ企業に登録する事をお勧めしています。
確かに採用される確率は低いのですが、その他の企業は採用基準が緩い分、それなりの問題点も潜んでいます。それではその理由についても見ていきましょう。
サービスがいきなり終了する可能性
まずは、業界トップ企業以外で働くと、「サービスがいきなり終了する可能性がある」という事。
ここ数年、こうしたオンラインアシスタントサービスを提供する企業はどんどん増えていますが、実際には、現れては消えという事を繰り返しています。
事実、ビジネスチャットで有名なChatwork(チャットワーク)という会社が「Chatworkアシスタント」というサービスを提供していましたが、2020年12月をもってサービスを終了しています。
チャットワークとしては、本業であるビジネスチャットとの相乗効果を狙ったのでしょうが、やはり専業でオンラインアシスタントサービスを提供している企業にはかなわなかったのでしょう。
ですから、トップ企業以外であれば比較的採用されやすいメリットはありますが、このようにサービス自体が簡単に終了する可能性があるという事です。
働きやすさの違い
そして次が「働きやすさの違い」について。
基本的に、業界トップ企業というのは、ワーカーさんの定着率がかなり高いと言われています。それに比べ、その他の企業はあまりいい評判が聞こえてきません。
これには様々な理由があると思いますが、その一番の理由は「労働環境の違い」だと言えるでしょう。
例えば「フジ子さん」というオンラインアシスタントサービスは、採用後、いきなり実働となる訳ではなく、しっかりとトレーニングを受けさせた上で実働となるシステムとなっています。
これであれば、初めてオンラインアシスタントとして働く人でも安心できると言えますよね。
しかし、中にはしっかりとしたフォローもなく、いきなり実働となるサービス会社もあるため、いくら「すぐに働ける」といっても長く働けるかと言うと疑問の残るところでしょう。
クライアントの評判
そして最後が「クライアントの評判」について。
業界トップ企業というのは、やはりトップになるだけあって、クライアントからの評判も上々です。評判が良いという事は、それだけ需要があるという事でもあり、「常に仕事がある」という事の裏返しでもありますよね。
せっかく採用されたのに、仕事自体が無ければ依頼もありませんから、お金を稼げなくなってしまいます。実際、とあるサービスでは登録後しばらく仕事がもらえなかったというワーカーさんもいらっしゃいます。
これは前述した「サービスがいきなり終了する可能性」にも直結しますよね。
そういった面から考えても、やはりハードルが高いとはいえ、オンラインアシスタントに応募するのであれば、出来るだけ業界トップ企業に申し込んだ方が良いという事がお分かりになるかと思います。
オンラインアシスタントの選考基準とは?
では次に、これらの企業はアシスタントさん(ワーカーさん)を採用する際、どのような選考を行っているのかについても見ていきましょう。
一般的に考えられるのは以下の内容です。
- これまでの経歴・職歴 - 履歴書で確認
- 保有資格 - 履歴書で確認
- パソコンスキル・ITリテラシー - 面談、疑似作業などで確認
- コミュニケーションスキル - 面談で確認
それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
これまでの経歴・職歴
まずは、「これまでの経歴・職歴」について。
当サイト管理人は、これまでにコンサルタントとして様々な企業のお手伝いをしてきましたが、その際に数回「採用補助」にも携わったことがあります。
その時に感じたこととして、大抵の場合、企業の人事担当者というのは応募者から送られてきた履歴書に目を通す際、この「経歴・職歴」に目を通すことから始める傾向があるのです。
更に言うと、そこで一番何に注目するかといえば、これまでに「どのような職種」で「どのような仕事」に「何年程度携わってきたか」という事についてなのです。
要は、自社の希望している人材とマッチしているか?という事を最初に確認するという訳です。
例えば、経理の仕事をお願いしたいと考えているのなら、「会計事務所で3年間勤務」などといった職歴であれば、「すぐにでも面接したい」となる訳ですね。
特にこのオンラインアシスタントサービスは、「オンライン秘書」などと呼ばれることもあるため、「〇年間の秘書業務」といった経歴があればかなり好感を持たれるでしょう。
しかし、この部分は今から何とかしようとしても難しいですし、その他で目を引く項目があればちゃんとその部分も評価してくれますから、あまり考えすぎる必要もありません。あくまで「応募者の中でも面接したい優先順位が上がる」と言ったところです。
ただし注意点として、大抵の企業は最低でも「1年間以上の社会経験」を必須としている事が多いため、これまで一度も働いたことが無いという方は難しいかもしれません。
保有資格
そして次が「保有資格」について。
資格があれば能力が高いという訳ではありませんが、やはりある程度の知識がないと資格試験には合格できない訳ですから、それなりに保有資格についても人事担当者は評価します。
一般的に高評価の資格は以下の通り。
- 日商簿記 - 2級以上
- IT系資格 - ITパスポート、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
- 英語検定 - TOEIC600点以上など
例えば、オンラインアシスタントの業務には「記帳代行」などもありますから、「会計事務所勤務3年」「日商簿記2級」などと履歴書に書かれていれば、かなりの高評価となるでしょう。
個人的に言えば、MOSに合格する必要があるかどうかは疑問が残りますが、どの企業も「中級以上のMS Officeスキル」を必須スキルとしていますから、履歴書に書く意味は多少あるのかもしれません(実際のスキルは、疑似作業などで確認します)。
パソコンスキル・ITリテラシー
次が「パソコンスキル・ITリテラシー」について。
パソコンスキルやITリテラシーと言っても、その内容は多岐に渡りますから少し抽象的に感じるかもしれませんね。募集する企業側によっても内容が違ってくるとは思いますが、具体的には下記のようなスキルを求められると言えます。
- パソコンのタイピング速度 - 一般的には、1分間当たり150文字~200文字以上の入力速度
- 中級以上のMS Officeスキル - エクセルの関数、PowerPointが不自由なく使える
※ リテラシーとは、「読解力」や「認識力」の事。つまりITに対する理解があるかどうかという事。
- インターネットにおける情報流失の危険性や、セキュリティーの重要性の認識
- 新しいSNSへの興味や理解
- ビジネスに利用するチャットツールや、Web会議システムを操作できるかなど
- クラウド上で利用するソフトウェアなどに対する理解
まず「パソコンスキル」についてですが、やはり時間内に依頼されたタスクを終了させなくてはいけませんから、最低限のタイピングスピードは要求されます。はっきりとした数値を示している企業は少ないですが、最低でも1分間に150文字から200文字程度の入力速度は要求されるでしょう。
ですから、少なくともブラインドタッチが出来ないという人は採用される確率は低いと言えます。
また、中級以上のMS Officeスキルとありますが、エクセルやパワーポイントはそれなりに使いこなせることが必須条件となります。ですから、MOSの試験に合格する必要があるとまでは言いませんが、ビジネス上で必要となる関数などはある程度知っておく必要があるでしょう。
次に「ITリテラシー」についてですが、日常的にSNSを利用していたり、ZoomなどのWeb会議システムに触れている人であれば、あまりここは心配する必要はありません。
たとえ新しいツールが出てきたとしても、慣れている人であればすぐに使いこなせるようになるでしょうから、ここは「どれだけ新しいツールに興味があるのか」という事がポイントとなってくるでしょう。
コミュニケーションスキル
そして最後が「コミュニケーションスキル」について。
この部分については、面接において確認されると思いますので、いかに「感じが良い」と思われるかにかかってくるでしょう。基本的にオンラインアシスタントは「チーム」でクライアントの業務に対応しますから、チームワークを乱すような人は採用したくないと考えるのが普通ですよね。
また、クライアントに対しては、ビジネスチャットなどで業務報告を行いますから、その際の「報告の仕方」や「対応」なども重要視されます。
在宅ワークとは言え、基本的にはサービス業と変わりありませんから、実は業務スキルよりも企業側としては一番大事な部分だと考えています。
この点における対策というのはこれといってないのですが、基本的に「人の手助けをしたい」と考えている人や、「相手の立場に立ってものを考えられる」という人であれば、それほど心配する必要はないでしょう。
採用されるために事前にできる対策
それでは最後に、上記の内容を基にオンラインアシスタントに採用されるための事前対策についてもお伝えしておきましょう。
資格を取得する
まずは「資格を取得する」という事についてから。
既に資格をお持ちであれば問題ありませんが、特にこれといった資格がないのであれば、それを事前に取得しておくことによって、書類審査を通過する可能性が高まります。
もちろん、ある程度の職歴があれば敢えて資格を取得する必要もありませんが、少し不安だという人は、企業から好まれやすい資格を取得しておいた方が無難でしょう。
この「企業から好まれやすい資格」とは、前述した通り「日商簿記2級以上」「IT系資格」「TOICE」となり、当サイト内でも他の記事で取得方法などについて詳しくお伝えしていますから、宜しければそれぞれの記事を参考にしてみて下さい。
人気の資格についてはこちら。
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独学で日商簿記2級を目指すならこちら。
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資格の学校などで簿記を学びたい方はこちら。
簿記検定試験の合格を目指す場合、多くの人がまず「独学での合格」を考えるかと思います。 もちろん、独学でも十分合格可能な試験ですし、費用的な面で考えれば、独学で勉強しようと思うのは自然な流れだと言えるでしょう。 当サイトに …
MS Officeスキルを上げる
そして次が、「MS Officeスキル」を上げるという事について。
現在、世の中には様々な業務用ソフトがありますが、やはりマイクロソフトが提供するOfficeは、ほとんどの企業が利用するソフトですので、最低限「エクセル」「ワード」「パワーポイント」は使いこなせなくては仕事になりません。
企業によってはデータ管理などをエクセルに頼っている場合も多いですから、最低限の関数やマクロなどは理解しておいた方が良いでしょう。
とは言え、前述したようにMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)の資格まで取る必要はありませんから、独学である程度までは習熟できると言えます(もちろん、資格があるに越したことはありませんが)。
エクセルの勉強方法については、こちらの記事を参考にしてみて下さい。
簿記検定に合格する事で、就職や転職に有利に働く事にはなりますが、実はそれだけでは「すぐにでも来て欲しい人材」とはなりません。 こちらについて詳しくは、下の記事もご覧になってみて下さい。 実は雇 …
パワーポイントやワードに関しては、それほど難しくもありませんから、資格の学校に通うまでもありませんが、これまで全く触ったことがないという人であれば少し不安でしょうから、上記記事内で紹介している資格の学校に通うのもひとつかもしれません。
パソコンのタイピング速度を上げる
そして最後が、「パソコンのタイピング速度を上げる」という事について。
前述した通り、オンラインアシスタントは時間内にタスクを仕上げなくてはいけませんから、それなりの業務スピードが求められます。そうなると、やはりパソコンのタイピング速度は重要となってきますよね。
基準としては、1分間に150文字から200文字程度の入力が求められると思いますが、早ければ良いという訳ではなく、それなりの正確さも求められる事になります。
この対策として、まずはウェブ上にある「無料のタイピング速度測定」で、現在の自分のタイピング速度を確認し、基準に達していないとなれば、有料のソフトを購入して練習を重ねる事をお勧めします。
中には、「練習も無料ソフトで・・・」なんて考える人もいるかもしれませんが、やはり有料と無料では機能の差が大きいため、手っ取り早く能力を向上させたいのであれば、有料ソフトを購入して練習したほうが良いでしょう。
まずは腕試しに、「イータイピング」という無料サイトで自分の実力を試してみて、「まだまだだな」という人は、ソースネクストという会社が販売している「特打」というソフトで練習する事をお勧めします。
価格も2,000~3,000円ですし、真剣に取り組めば初心者でも3カ月程度で150文字の入力は出来るようになります。
ちなみに、この特打は、マイクロソフトのオフィス製品を学べるシリーズもありますから、Officeスキルを上げたい人にもお勧めです。
まとめ
以上を簡単にまとめたものが、以下の通り。
オンラインアシスタントに採用さるためには?
- 採用率で考えるなら、大手企業は避けるべき。
- ただし、労働環境などで考えると、大手企業を選ぶべき。
- 採用されるためには、事前対策が重要。
すぐにでも働きたいと考えている人であれば、大手企業「以外」を選んだ方が採用されやすいかもしれませんが、長く働くことを考えれば、やはり労働環境の整った企業で働く方が良いですよね。
となれば、焦って応募するのではなく、まずはじっくりと対策をしてから申し込んだ方が合格しやすいという訳です。
ある程度の対策も終了し、「よし、なんとか行けそう」と考えているならば、まずはフジ子さんから応募してみては如何でしょうか?
フジ子さんの時給は1,000円~となっており、能力次第では昇給も見込めますので、オンラインアシスタントでしっかりと稼ぎたいという人にはかなりお勧めです(男性の申し込みもOK)。
ちなみに、すでに簿記などの資格を持っていたり、会計事務所の出身者であるという方は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
ここ数年、「在宅ワーク」という働き方が注目されていますが、新型ウイルスの影響などもあり今後は更にこの働き方が増えていく事でしょう。 インターネット技術の向上もあり、様々な職種へとこの波が押し寄せていると思いますが、特に会 …