【法人設立ツール】マネーフォワードとfreeeはどっちがお得?

現在、法人の設立を検討している人であれば「司法書士に依頼すれば簡単なのは分かってるけど、結構お金が掛かるしなぁ~・・・」とか、「自分で調べて書類を作れば安く済むだろうけど、時間もかかるし不安だなぁ」なんて事を考えているかもしれませんね。

どちらも一長一短ありますが、出来る事なら簡単に、しかも安く法人を設立したいというのは誰でも考える事かと思います。

そこでお勧めしたいのが、クラウド会計ソフトを運営する企業が提供する「法人設立ツール」というもの。

これを利用すれば、簡単に、しかも安く法人を設立する事が可能となります。むしろ、場合によっては自分で設立するよりも安く済ませる事も可能となりますから、こうした便利なサービスを利用しない手はありませんよね。

そこでこの記事では、こうした法人設立ツールを提供する企業として有名な「マネーフォワード」と「freee(フリー)」のそれぞれのサービスを比較し、どちらを利用すればお得なのかなどについてお伝えしようと思います。

法人設立ツールを提供している企業

まずは、法人設立ツールを提供している企業をご紹介したいと思いますが、現在こうしたツールを提供している企業として有名なのが以下の3社となっています。

上記のいずれもが「クラウド会計ソフト」を提供している企業となっており、どの企業もこうした法人設立ツールの利用料は全て無料となっています。

どの企業も、こうした法人設立ツールを無料で提供し、そのまま自社のクラウド会計ソフトを利用してもらおうという戦略なのでしょう。しかし無料とは言え、各社ともかなり使いやすいソフトとして作り上げているため、どこのツールを利用しても遜色ない内容となっています。

しかし、この中でも「弥生」に関して言えば株式会社の設立には対応しているのですが、合同会社の設立には対応していないため、この3社の中では少し見劣りする感が否定できません。

今後、開発も進むかもしれませんが、現状(2020年10月時点)においては、合同会社の設立も可能である「マネーフォワード」「freee」のいずれかを選択したほうが良いでしょう。

実は、自分で設立するより費用を安く抑えられる

意外と「自分で調べながら設立したほうが安くできる」と考えている人が多いようですが、実は法人設立は、こうした法人設立ツールを利用したほうが安く済ませる事が出来るのです。

その一番の理由が「電子定款」にあり、マネーフォーワードとfreeeの両社ともこの電子定款に対応しており、定款に必要となる40,000万円の印紙代が不要となるため、その分設立費用を抑える事が可能となります(両社とも電子定款を行政書士に外部委託しているため、その手数料5,000円は別途必要となります)。

それでは以下において、自分で法人を設立した場合と、「マネーフォワード会社設立」「会社設立freee」で設立した場合の費用を比較してみたいと思います

まずは「株式会社設立の場合」から。

自分で設立マネーフォワードfreee(フリー)
定款印紙代(※1)40,000円5,000円5,000円
定款認証代(※2)52,000円52,000円52,000円
登録免許税150,000円150,000円150,000円
手数料・報酬0円0円0円
合計242,000円207,000円207,000円

(※1)電子定款の場合、印紙代は無料となります。しかし両社とも行政書士に外部委託するため、厳密に言うとこの部分は印紙代ではなく「手数料」となります。
(※2)定款認証代は、公証人に支払う手数料50,000円プラス、2,000円程度の費用がかかります。

そして次が「合同会社設立の場合」

自分で設立マネーフォワードfreee(フリー)
定款印紙代40,000円5,000円5,000円
定款認証代(※1)0円0円0円
登録免許税60,000円60,000円60,000円
手数料・報酬0円0円0円
合計100,000円65,000円65,000円

(※1)合同会社の設立に定款認証は不要となります。

このように、株式会社設立であっても合同会社設立であっても、定款の印紙代が節約できますから、実は自分で設立するよりもかなりお得となるのです。

マネーフォワードとfreeeそれぞれの優位性

それでは次に、マネーフォワード会社設立と会社設立freeeを比較するために、それぞれの優位性についても見ていきたいと思います。

法人設立に必要となる費用は、どちらがお得?

まずは、「法人設立に必要となる費用はどちらがお得か」という事についてから。

先ほど説明した表を見ると、マネーフォワードとfreeeでは設立に必要となる費用はどちらも同額となっているため、どちらを利用しても費用面では差が無いようにも思えます。

また、どちらも法人設立後にクラウド会計ソフトを契約すれば、法人設立時に必要となる「行政書士への手数料5,000円」が無料となります。

ですから、株式会社設立であれば両社とも「202,000円」となり、合同会社設立であれば「60,000円」まで費用を下げる事が可能となります。

ただし、マネーフォワードは頻繁にクラウド会計ソフト加入キャンペーンを行っており、例えば2020年11月30日までに加入すれば10,000円分のAmazonギフト券が貰えるため、時期によってはマネーフォワードの方がお得になるケースが多いかもしれません。

ポイント

  • 費用的にはどちらも変わらない。
  • 法人設立後にクラウド会計ソフトを契約すれば、どちらも行政書士手数料5,000円が無料となる。
  • ただし、時期によってはマネーフォワードの方がお得になる場合も。

操作性はどちらが使いやすい?

次が「操作性」についてですが、こちらにおいても両社にあまり違いは見られません。

基本的に、質問事項に答えるだけで書類が完成しますし、特殊な内容については「備考」などで詳しくその内容について説明してくれます。また、どちらの企業もサポートサイトを用意したり、チャットサポートなどを行っていますから、もしもの場合にも即座に対応してもらえます。

ただし、法人設立後には税務署や年金事務所などへ様々な申請を行わなくてはならず、設立直後にそれらの申請書類を作成する必要があり、その書類のひな形はどちらも用意してはいるのですが、freee会社設立においては、そのほとんどが手入力となっており、自動で登記の内容が反映されるマネーフォワード会社設立に比べると、少し煩わしいと感じるかもしれません。

この辺については、人それぞれ好みの分かれるところでしょう。

ポイント

  • 操作性はどちらもあまり変わらない。
  • どちらもサポート体制がしっかりとしている。
  • ただし、設立後に必要となる書類の作成は、マネーフォワードの方が使いやすい。

「やっぱり専門家に依頼したい」という場合の対応は?

次が、「やっぱり自分で設立するのはムリ。専門家に依頼したい」という場合の対応について。

いくら詳しい説明があって、簡単に法人が設立できるようになっているとはいえ、人によってはその内容に不安を抱き、「出来れば専門家に依頼したい」と思い直す人もいるかと思います。

その場合、再度イチからやり直すことになりますが、こうした状況にも対応するのがfreee会社設立の「登記お任せプラン」というサービスです。

書類作成だけにとどまらず、公証役場へのオンライン申請や法務局への申請まで、全てfreeeが提携している司法書士が対応してくれるため、「やっぱり専門家にお任せしたい」という人にはお勧めのプランです。

しかも手数料は30,000円と、一般的に司法書士に依頼する場合と比べて格段に安い金額となっていますから、普通に司法書士事務所へ依頼するよりもかなりお得な内容となっています。

残念ながらマネーフォワードではこうしたプランを取り扱っていないため、「やっぱり専門家が良い」という人は、freee会社設立一択となるでしょう。

ポイント

  • 専門家に依頼できるサービスがあるのはfreeeだけ。
  • しかも、手数料30,000円がプラスされるだけだから、一般的な金額よりもかなり安い。
  • 専門家に頼むから、最短翌日の設立も可能。だから急いでいる人にも便利なサービス。

特殊な法人の設立にも対応しているのはどっち?

そして次が、「特殊な法人の設立にも対応しているのはどちらのツールか?」という事について。

一般的に法人を設立するとなると、「商号はどうするか?」とか「事業目的は何が良いか?」など、最低限の項目さえ決めていれば、法人というのは案外簡単に設立できてしまうものですが、中には「将来的に上場したいから、最初からちょっと特殊な内容で設立したい」と考える人もいるかと思います。

その場合、例えば「取締役会を設置する」とか「監査役を置く」などといった事も想定されますが、マネーフォワードの場合は、監査役の設置には対応しているのですが、取締役会の設置にはソフト自体が対応していないので注意が必要となります(専門家に言わせれば、取締役会の設置は特殊ではないとなりそうですが、小規模な法人であれば取締役会はほぼ必要ありません)。

その点、freee会社設立は取締役会の設置にも対応した機能がありますから、そうしたことを事前に検討している人の場合であれば、freee会社設立を利用する事をお勧めします。

とは言え、あまりにも難しい内容となれば、その際にはやはり司法書士に直接依頼したほうが良いとも言えますから、小規模の法人を設立する程度であれば、どちらもあまり遜色ないと言えるでしょう。

ポイント

  • 取締役会の設置に対応しているのは会社設立freeeのみ。
  • 簡単な機関設計の法人であれば、そこまで気にする必要も無い。

設立後の特典が充実しているのはどっち?

そして次が、「法人設立後の特典が充実しているのはどちらのソフトか?」という事について。

これに関しては両社ともそれぞれ独自のサービスを提供しており、マネーフォワードは「サクセスパック」、freeeは「開業応援パック」といったサービス名となっています。

それぞれの特典内容はこちら。

マネーフォワード「サクセスパック」
  • 法人銀行口座の開設 - GMOあおぞらネット銀行、三菱UFJ銀行、ジャパンネット銀行、住信SBIネット銀行、みずほ銀行、りそな銀行
  • 決済システムの手数料などが安くなる - MF KESSAI、PAY.JP
  • 事業用クレジットカード年会費初年度無料 - アメリカン・エキスプレス
  • 電話代行サービス「フォンデスク」の初月基本利用料が無料
  • Dropbox Businessの初年度利用料金が最大20%off
  • Zoom利用料が初年度20%off
  • その他オフィスサービスなどが割引価格で利用できる

※ 詳細については、公式HPにてご確認ください。

freee「開業応援パック」
  • 中古PC、スキャナ、Apple製品などが安く購入可能
  • monotaroでの購入金額が10%off
  • オフィスの仲介手数料が50%off
  • オンラインアシスタントサービス利用料が初月50%off
  • 法律相談、スポットコンサルなどが割引で利用可能
  • その他ベビーシッターサービスなども提供

※ 詳細については、公式HPにてご確認ください。

どちらもそれぞれ独自性を打ち出していますが、総合的に見るとマネーフォワードの「サクセスパック」の方が、かなりサービスの幅が広く、しかも使い勝手が良いと言えます。

例えば、マネーフォワードクラウド経由でジャパンネット銀行に申し込めば、振込手数料がずっと割引価格となりますし、アメリカン・エキスプレスのビジネスゴールドカードの年会費34,100円が初年度無料になりますから、法人設立後に出来るだけ費用をかけたくないという人にはかなりお勧めの内容だと言えます。

設立後の特典を重視したいという人は、マネーフォワードを選択したほうが良いでしょう。

ポイント

  • どちらも多彩な特典を用意しているが、充実度から言えばマネーフォワード。
  • 特に、設立後の経費を少しでも抑えたい場合は、マネーフォワード会社設立がおススメ。

クラウド会計ソフトはどちらが使いやすいか?

そして最後が、「法人設立後にクラウド会計ソフトを利用する場合、どちらが利用しやすいか」という点についてですが、これはどちらも一長一短あり、あえて言うなら「好みによる」といったところでしょう。

シェアで言えばfreeeが国内で1位となっていますが、周辺ソフトなどの充実度合いで言えば、マネーフォワードの方が様々な機能があるため、例えば社会保険の申請や経費精算システムなどを重視するのであれば、マネーフォワードを選択したほうが良いと言えるでしょう。

この辺の比較については、別の記事で詳しくお伝えしていますから、宜しければそちらもご覧になってみて下さい。

 

結局はどちらがおススメなのか?

以上、それぞれの優位性について比較しましたが、どちらを選択するかは、結局「何を重視するのか?」によって変わってくると言えます。

それぞれの項目ごとに比較するのであれば、以下のようになるでしょう。

  • 費用を重視するなら    ⇒ マネーフォワード会社設立
  • 操作性を重視するなら   ⇒ どちらを選択してもOK
  • 設立後の申請が便利なのは ⇒ マネーフォワード会社設立
  • 専門家に依頼したいなら  ⇒ 会社設立freee
  • 特殊な機関設計なら    ⇒ 会社設立freee
  • 設立後の特典重視なら   ⇒ マネーフォワード会社設立
  • 会計ソフトで選ぶなら   ⇒ 好みによる

上記について「自分はどれを重視するかな?」と考えれば、自ずと答えは見えてきますよね。