【確定申告】みんな、どんな方法で申告してるの?会計ソフト、手書き、税理士委託など

副業を行っている人や個人事業主の方々は、年末を迎えると「あぁ、今年も一年終わったなぁ~」と思うと同時に、「もうすぐ確定申告の季節だな・・・」なんて、憂鬱になるかもしれませんね。

基本的に確定申告は、前年の1月1日から12月31日までの売り上げや経費などを計算し、2月16日から3月15日までの間に申告しなくてはいけませんので、正月気分もすぐに吹っ飛んでしまうことでしょう。

やらなくてはいけないのは分かっているのに、どうも面倒に感じる「確定申告」

これまで何度も確定申告を済ませている人ですら、毎年「これで良いのかな~?」なんて思いつつ申告している場合が多いでしょうから、今年初めてという人であれば、不安で仕方がないかもしれません。

「会計ソフトを購入すべき?」「買うんだったら、インストール型?クラウド型?」「どんなソフトが人気があるの?」などなど、考える事が山ほどあるでしょう。

そこでこの記事では、実際に確定申告をしている人が、どのような方法で申告しているのかなどについてお伝えしようと思います。

他の人と同じようにする必要はありませんが、多少の参考にはなるでしょう。

会計ソフトの利用状況

それではまず、確定申告においてどれくらいの人が会計ソフトを利用しているのかについて。

以下のデータはMM総研というリサーチ会社が、確定申告を済ませた個人事業主に対し、会計ソフトの利用状況についてアンケートした結果です。

データ出典:MM総研

上の表を見ると、年度ごとに多少の誤差はありますが、概ね3割程度の方が確定申告に会計ソフトを利用している事が分かります。

現在、国税庁HPにおいて、「確定申告書等作成コーナー」というページがあり、そこで数値を入力するだけで申告書を作成できるので、現状「会計ソフトを購入するまでもない」と考える人の方が多いようです。

会計ソフト以外の申告処理方法

では、会計ソフトを利用しない人は、いったいどんな方法で申告データの整理などを行っているのでしょうか?

以下のデータも上記と同様、MM総研が確定申告を済ませた個人事業主を対象としてアンケートした結果となっています。

なおこのデータは、2016年以降の調査結果となっています。

データ出典:MM総研

上記、それぞれの方法を詳しく説明すると、

  • 帳簿など手書き

市販されている出納帳、帳簿、ノートなどにデータを手書きし、手計算で確定申告書へ転記する

  • エクセル等ソフト

エクセルなどの表計算ソフトにデータを入力して管理

  • 税理士等委託

税理士や会計事務所などへ外部委託し、自分では計算しない

という内容となっています。

この表を見ると、如何に多くの人が未だに手書き、もしくはエクセルにて会計処理を行っている事がわかります。

ここで単純に、2019年確定申告における「会計ソフト以外」での申告者が62.5%で、うち、手書きもしくはエクセル計算の申告者が77.9%ですから、全体の約2人に1人の方が、会計ソフトを使用せず、自分なりに帳簿を作成している事がわかります。

ちなみに、「税理士等委託」という方は、税理士事務所に対し通帳明細やレシートなどを渡し、入力から申告まで全てお任せしているという方。

こういった方も、2019年においては全体の10人に1人程度いらっしゃるようです。

会計ソフトは、「インストール型」か「クラウド型」か

これまで、会計ソフトはパソコンにインストールして利用する「インストール型」がメインでしたが、ここ数年でインターネットのブラウザ上で利用できる「クラウド型」が増えています。

よく耳にするようになった「クラウド型」ですが、実際にどれだけの人が利用しているのでしょうか。

そこで、会計ソフト利用者における「インストール型」と「クラウド型」の利用割合を表にしてみました。

このデータも、MM総研がアンケートした結果のデータとなっています。

データ出典:MM総研

上記を見ると、ここ数年でクラウド型会計ソフトの利用者が増えている事が分かりますが、依然としてインストール型会計ソフトを利用する人が多い事がわかります。

ただ、年々割合が増えている事から、今後数年かけてクラウド型会計ソフトに移行する人が増えていく事でしょう。

クラウド型会計ソフトのシェア

それでは、クラウド会計ソフトのシェアについても見てみましょう。

これも同じく、MM総研のアンケート結果のデータとなっています。

データ出典:MM総研

上記を見ると、圧倒的大多数の方が、やよいのクラウド型会計ソフトを利用している事がわかります。

それに続き、マネーフォワードfreee(フリー)となっており、このクラウド型会計ソフトを利用するならば、この3強のいずれかを選択する事になりそうです。

タイプ別、確定申告の選択方法

上記のデータを基に、多くの方はどのような申告方法を選択しているかをランキング形式にしてみました。

実際は、例えば手書きで申告していたとしても、税理士事務所を併用するなどしている場合もあるでしょうから、完全に以下の通りとはなりませんが、おおよその傾向は分かるかと思います。

データとしては、2019年のものを使用します。

確定申告方法ランキング
  1. 手書きでデータ作成、申告    26.2%
  2. インストール型会計ソフトで申告 23.4%
  3. エクセルでデータ作成、申告   22.4%
  4. 税理士等外部委託        9.2%
  5. クラウド型会計ソフトで申告   6.0%

上記を見ると、ほとんどの方が手書き、もしくはエクセルで申告している事がわかりますが、インストール型会計ソフトの利用者もかなり多い事がわかります。

この上位3方式だけで全体の約7割となりますから、クラウド会計ソフトはまだまだこれからと言ったところでしょうか。

それでは、それぞれの方法におけるメリットなどについて見ていきましょう。

手書きでデータ作成、申告

コスパ5.0
手軽さ2.0
調査対応1.0

まずは、確定申告方法として一番選択する人が多い「手書きでデータ作成、申告」ですが、ソフト購入費や税理士費用が掛からない為、一番コストパフォーマンスが高いと言えます。

ただ、ある程度の簿記知識は必要となるため、難易度はかなり高くなります。

傾向としては、小規模の家族経営の店舗などで、奥さんが経理をやっている場合などに選択する事が多いように感じます。

費用が掛からないのは良いのですが、いざ税務調査が入った場合、専門的知識がないため結果として税理士に頼らなくてはならず、「トータルで考えればどうなのか?」といったところでしょうか。

この方法が向いている人
  1. ある程度の簿記知識がある
  2. 事業を始めたばかりで、そんなに売り上げもない
  3. パソコンが苦手

インストール型会計ソフトで申告

コスパ3.5
手軽さ3.5
調査対応3.0

次が、「インストール型会計ソフトでの申告」です。

会計ソフトと聞くと、「難しいんじゃないの?」と考える方もいるかもしれませんが、最近のソフトは機能性が向上していて、初心者でも簡単に利用できるようになっています。

特に、ある程度の売り上げがある方の場合、「消費税の計算」が必要となりますから、会計ソフトを利用しない事には対応が難しいでしょう。

日々の取引が細かく記載されますから、税務調査においてもそんなに身構える必要もないかと思います。

この方法が向いている人
  1. ある程度の売上規模の事業者(消費税課税事業者)
  2. 一定のパソコン知識がある人
  3. 給与計算等が必要な人

インストール型会計ソフトについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧になってみて下さい。

エクセルでデータ作成、申告

コスパ4.0
手軽さ3.0
調査対応2.0

そしてお次が「エクセルでのデータ作成、申告」について。

既にパソコンをお持ちの方であれば、手書きに次ぐコストパフォーマンスの良さです。

ある程度のエクセル知識があれば、マクロを使用するなどして、会計ソフトと遜色ない機能を発揮する事が出来ます。

ただ問題点としては、マイクロソフトは頻繁にエクセルを更新するため、昔のバージョンと互換性がなくなり、データを呼び起こすことが難しくなる場合があったり、エクセル自体が壊れてしまう危険性があるという事。

いざ税務調査があった場合、数年前のデータが必要となりますから、この点は十分注意が必要となります。

この方法が向いている人
  1. パソコン知識の高い人
  2. マメにデータ管理が出来る人
  3. 起業後、それほど期間が経っていない人

税理士等外部委託

コスパ2.0
手軽さ5.0
調査対応5.0

そして10人に1人の割合で利用されている「税理士等外部委託」について。

この方法の一番の利点は、何と言っても「管理が楽」だという事。

請求書や領収書、銀行明細などを税理士に渡せば、あとは全てお任せで確定申告を済ませる事ができ、自分は本業に集中する事ができます。

仮に税務調査があったとしても、税理士が内容を把握してくれているので、心配する事も少ないでしょう。

ただし、費用的には一番高くつきますから、そこはある程度割り切らないといけません。

この方法が向いている人
  1. 自分は本業に集中したい人
  2. ある程度の事業規模のある人
  3. 事業規模は小さくても、安心したい人

現在、税理士に依頼しようと考えている方は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。

クラウド型会計ソフトで申告

コスパ3.0
手軽さ4.0
調査対応4.0

そして最後が、近年利用者数の増えている「クラウド型会計ソフトでの申告」について。

インストール型会計ソフトとの大きな違いとしては、「簡単で使い易い」という事。

銀行明細やクレジットカード明細を自動で取り込み、その内容をソフトが判断して仕訳してくれるといった機能性の高さが光ります。

また、いざ税務調査があったとしても、無料で税理士を紹介してくれるサービスを展開しているソフト会社(freee(フリー))もありますから、調査対応でも安心感が持てます。

ただし、費用面においては、少し高くつく事になるでしょう。

この方法が向いている人
  1. 簿記知識に自信のない人
  2. 労務関係など、様々な機能を必要とする人
  3. 利便性を求めつつ、自ら経営分析もしたい人

クラウド型会計ソフトについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。

まとめ

如何でしたでしょうか。

確定申告をする方法は様々あり、どれが正しくてどれが悪いなどという事はありません。

要は、自分の能力や知識、事業規模によって選択肢が異なってくるという事がお分かり頂けたかと思います。

将来を見越して考える事ももちろん必要ですが、まずは「今、自分はどういった方法がむいているのか?」についてから考えたほうが良いかもしれません。